KAT-TUNのメンバーはジャニーズのアイドルらしくなく「怖い!不良っぽい!」などの雰囲気がありましたが、これまでにないスタイルはデビュー前から大うけ。
デビュー時のコンセプトは「WILD&SEXY」でした。
グループ全体のイメージではありましたが、個々にいえることではなかったと思います。
グループの2トップは赤西仁くんと亀梨和也くん。世間的には「ごくせん」のイメージが強いでしょう。
そして田中聖くんはグループのシンボルマークといっても過言ではありません。
天然キャラは安定していた田口淳之介くん。
当時を振り返り「無理をしていた」と語る中丸雄一くん。
「KAT-TUNらしく」なれるよう襟足を伸ばし、胸元を開けてピアスをしていました。
後に中丸くんとシンメトリーとなる上田竜也くん。
今でこそ「オラオラヤンキーキャラ」が定着しつつありますが、中丸くんと同様に自分のキャラクターに迷走していました。
常に自分なりの「KAT-TUNらしく」を追求し続ける上田くんの変貌ぶりを掘り下げてみましょう。
上田竜也くんのキャラクター迷走遍歴
入所当初(1998年頃)
ジャニーズに入所したキッカケはタッキー&翼の今井翼くん。
テレビで踊っている姿を見てカッコいいと思い両親を説得。自らジャニーズ事務所に応募し、1998年に入所しました。
憧れはもちろん翼くん。
入所当初ロバに似ていたことから、滝沢くんから「ロバ」とあだ名がつけられ、「ザ少年倶楽部」のコーナーでペアを組んだ中丸くんと「ロバ丸」(ロバ(上田)+中丸)と称されるように。
これは今でも使われている呼称です。
KAT-TUN結成時のキャラ(2002年~2003年頃)
2001年に「ポップジャム」で堂本光一くんの専属バックダンサーとして結成されたKAT-TUNのメンバーとして選ばれたものの、個性あふれるKAT-TUNメンバーの中で埋もれているのか「妖精が見える」と言い始めました。
キャラ設定にあがいていたのでしょうが、ちょっと無理があります。(笑)
ファンの中では賛否両論ありましたが、不思議ちゃんが1人いても…と許容傾向にありました。
メンバーには受けが悪く、ケンカのキッカケになったようです。今では黒歴史なので触れられたくないようです。
GACKTリスペクト期(2003年~2004年頃)
「妖精キャラ」を封印。
ロックに目覚めたのか、見た目をGACKTさんに寄せて金髪(は入所時からでしたが)にブルーのカラコン。
アクセサリーもGACKTさんが愛用しているブランドの物を着用し、自宅では蝋燭で過ごすなどの徹底っぷり。ナルシストな所まで真似ています。
しかし、これも長く続きませんでした。「クールなキャラだと笑いたい時に笑えない」という理由です。現在が素なのであれば真反対なので貫き通すのは辛いですよね。
KAT-TUNデビュー前後(2005~2007年頃)
ナルシストの次は「礼儀正しいキャラ」にする発言。妖精~クール~礼儀正しいと数年の間にキャラが迷走しつづけます。
2016年シングル「Real Face」でKAT-TUNは念願のCDデビューを果たしました。
この時期には L’Arc-en-Cielのボーカル「Hyde期」が訪れます。ウルフヘアにヴィジュアル系要素強めの服装で。
ギターを弾くようになり、バンギャルちゃん受けが良かったようです。自称「基本的S」しています。
しかし、KAT-TUNの中では2トップ人気が強すぎたため、歌割やダンスを抜かれるチャンスが少なく埋もれている状態でした。
現在でも大人気!甘栗期(2007~2010年頃)
「Hyde期」を卒業した上田くんが豹変し、「甘栗期」が登場します。
ブリッコ全開!メイク、髪型、仕草が他のKAT-TUNメンバーと馴染んでいるかはさておき、「女性より可愛い」んです。
ここで上田くんの造形美がより重要視されます!!整った鼻や唇がより一層引き立ちました。
これまでのキャラで一番しっくりきていたかもしれません。バブみな顔つき×甘いスタイルがマッチしたのでしょう。
かつてクール「キャラ」を気取っていたとは思えない天真爛漫っぷり。
ケラケラとよく笑い、仕草や喋り方も女性寄り。
脱げば鍛えられた男性の身体なのですが、ファンの受けがとにかく良い!KAT-TUNの2トップの片割れだった赤西くんの穴を埋める人気っぷり。
2008年には初のソロコンサート「MOUSE PEACE」を開催し、5万2千人を動員。
楽曲をのほとんどを上田くん自身が作詞したオリジナル作品。
ロックテイスト、ビジュアル系、女性ダンサーをはべらせたSM、沖縄民謡を彷彿させるものなどジャンルが豊富。
当時ボクシングを始めて3年目、鍛え上げた肉体でロープ登り、5枚の瓦割りするなど。衣装もフリル・レースなど可愛さ重視。演出にぬいぐるみを使い、着ぐるみを着たりと「あざとさ」爆発。コンサート中に得意のピアノ(エレクトーン)も披露しています。
ビジュアル以外でも個性を発揮するようになりました。この時期に沼落ちしたヲタクが多数。現在でも「甘栗時代が好きだ」という人も少なくはありません。
坊主~黒髪期(2011~2012年頃)
このまま甘栗が定着するかと思いきや、ドラマの役作りのため「甘栗」は卒業です。
2011年「ランナウェイ~愛する君のために」で脱獄囚を演じるため、坊主頭になりました。甘栗期を愛したファンにとっては悲鳴案件です。
ドラマで共演した面々が男性的な魅力が強く、仲良くしていくうちに徐々に中性的なキャラが消えていきました。服装や趣味が男性らしくなります。
2012年には得意のボクシングを生かし「ボーイズ・オン・ザ・ラン」に出演。
オラオラヤンキー期(2013年~)
2013年グループの象徴だった田中くんが抜け「爽やかなグループ」と揶揄された時期があります。
上田くんはグループ本来のコンセプト「WILD&SEXY」を忠実に背負うかのようにオラオラヤンキーキャラに豹変しました。
甘栗時代には考えられないヤンキーな仕草に言葉遣い…。写真を撮れば舌出し、裏ピース。
幾度となく変更されたキャラは周りに流されやすい性格でもありますが、他に影響を受けるということは自信のなさの表れでもあります。
何者かになりきることで理想の自分を演じて、追っていたのかもしれません。
「現在の姿が自分らしい」と語っており、これが真の姿なのでしょう。
「ヤンキー」はあくまで「ビジネスキャラ」ですが、さまざまな出来事や出会った人とのやり取りで自身の生き様やKAT-TUN内での立ち位置は安定したと思います。
田中くん脱退後しばらくラップが封印されていました。(メロディが流れるのみ)
現在では上田くんがラップ担当になっています。
コンサートの演出で大型自動二輪に乗り始めたのも「KAT-TUNらしく」を踏襲し、「ワイルドさ」のアピールでしょう。
見た目も歌も演出も「KAT-TUNを背負っている男」それが上田竜也なのです。
常にグループの代表としてコメントを求められる亀梨くんのソレとはまた違う意味で。
ようやく安定・本領発揮
KAT-TUNの「絆」
人数が減るにつれKAT-TUNの絆は固くなってきました。
10周年を迎えるタイミングで田口くんが脱退し、気持ちの整理をしつつ個々が成長をするため「充電期間」を設けました。
「解散」という選択肢もあったでしょう。
ですが、3人になってグループを大切にしたい気持ちがより一層強くなったと思います。若かった頃はケンカも多かったようですが、コンサートの演出や曲目1つにしてもそれぞれが意見を出し合い、真剣に向き合っています。
充電期間中、上田くんはドラマや舞台など「演技の場」が増えました。
後の『Endless SHOCK』ライバル役抜擢のキッカケでしょうか。
KAT-TUN上田君はジュニアの指導係!!!
体育会TVで陸上部の監督を務め、持ち前の身体能力と負けず嫌いを発揮。
走るのは苦手としながら、オールスター感謝祭(TBS系)の赤坂ミニマラソンでは1位を獲得しました。
後輩(Jr.)をビシビシ叱りつつ、可愛がっています。頑張っている子は褒めちぎり、怠けている子は叱ります。
あのキャラ変しまくりだった上田くんがJr.の指導係…人の上に立っているとは。自身のみ売り込む場ではなく、後輩と共に笑い・喜び・悔しがる姿は感銘を受けます。エンターテインメントだけがジャニーズではありませんからね。
ダンスが得意な子も増えています、基礎体力・体幹は必須です。
実はこわくないよ!意外な一面
3人の中でも特によく見た目がヤンキー!怖い!と恐れられるものの、KAT-TUNの3人の中で一番笑うのは上田くん。
その顔はバブみを通り越してベイビーそのもの。冠番組「KAT-TUNのタメになる旅+」は素の姿丸出しで、番組ではいじられキャラです。
天の声からシャドウボクシングを強要され、「ラーメン つけめん ボク 『上田だよ!』」と言わされ。(「イケメン」とは言わない)
ジャニーズカウントダウンの年男で皆が装着した猪のカチューシャを「恥ずかしい」と断固拒絶しておきながら、タメ旅+ではカニやワサビの被り物は冒頭から何食わぬ顔して装着しています。着ける着けないと言い争うシーンもありません。
「ゼウス」共演・嵐の櫻井翔くんの着火担に
番組共演をキッカケにやり取りが始まり、「辛かった時に助けてくれた」と兄貴と慕い。「兄貴のためなら身代わり出頭する!」・「軽い鉄砲玉くらいなら飛んでいきます」と豪語。
2人でご飯に行くほどの仲。
翔くんが予定より早く仕事が終わり約束の時間より早めに着いてしまったため、結果上田くんが後から来ることになってしまい、待たせることがすまないと思ったのか「前の車をぶっ飛ばしたいと思ったことがありません」と連絡したといいます。
翔くんのボディガード的存在になっています。
兄貴会の「若頭的存在」で失礼な態度を取ったメンバーや番組共演者が茶化すと本気で怒ります。その兄貴愛は大先輩である嵐のメンバーも怯むほど。
兄貴会のメンバーにはSexy Zoneの菊池くん(大学の先輩後輩)、NEWSの増田くん(ストーカー疑惑)、Kis-My-Ft2の藤ヶ谷くん(Jr.の頃から一途に愛)と千賀くん(入所前からの付き合い)、ジャニーズWESTの中間くん(期待の新生)です。
2019年のVS嵐(翔くん誕生日収録会)では花束を持って現れ、笑いのけ反らせるなど「兄貴愛」に溢れるエピソードは多々。
大のマンガ好きはポメラニアンと同居
ポメラニアンの「チビ」を飼っています。(KAT-TUN全員愛犬家です)
飼い主本人がポメラニアンと錯覚…いやいや…他にもシェットランド・シープドッグ「ティコ」やなどがいます。コンサートのMCで「今朝犬の〇〇を踏んだ」と話すほどワンコは身近な存在。
「メレンゲの気持ち」で自室を公開した際、棚に入りきれないマンガが床にも散乱。
その数何と500~600冊にもなり、その荒れた部屋にはピアノが置いてありKAT-TUNの曲を練習しているそうです。(その後マンガは片づけ…まとめられた)番組中サラッと披露しました。マンガ好きはプライベートで「あの花」の聖地巡礼をするほどです。
番組キャラクター爆誕
「ザ少年倶楽部プレミアム」のMCを務めていた時代、番組キャラクターを作る企画があり、メンバーがそれぞれ自作キャラクターのプレゼントをしました。
絵が得意な中丸くん優位かと思いきや、採用されたのは上田くんの「ペロ男」。(ふなっしー選考)
見た目は適当な感じなのですが、ユルさが大うけ!やむを得ない事情で降板した現在でも「ペロ男」のぬいぐるみはセットの一部として飾られています。
かつての大先輩との共演
堂本光一くんのミュージカル『Endless SHOCK』のライバル役として出演し、カンパニーの一員としてすっかり馴染んでいます。
かつて迷惑をかけた光一くんを「総長」と呼び、『Endless SHOCK』の休演中寂しかったらしく、家に行っていいか伺っていたそうです。
今回の『Endless SHOCK』では上田くんに興味がなかった人、これまで上田くんの事が苦手だった人、座長である光一くん担当にも高く評価されています。
語ると語り切れない上田くん
ヤンチャそうな見た目ですが、真っすぐで真面目で優しい。寂しがり屋の一面もあります。他のメンバーに比べると「意外」な部分が多く見受けられます。
先輩を立て、男気溢れ、自分に厳しく…と思いきや、幼児兄弟「たっち」(“カズヤ”と“タツヤ”で亀梨くんとペアを組みボケ倒して中丸くんを困らせる)、「ロバ丸」も健在してます。
上田くんの歌声は「シュガーキャンディーチョコレートボイス」と言われていたり(低音も出せます)、涙もろいところがあったりと意外な一面がたくさん。
シュガーキャンディーチョコレートボイス。#上田竜也#上田竜也かわいいストック#上田竜也はいいぞ pic.twitter.com/ro4nEZKrWT
— えっちゃん (@Kattun_moon) August 25, 2017
キャラ変しまくっていた頃に始めたボクシングは現在も続けており、10年以上になります。体づくりのために毎日5キロランニングする程ストイック。
一時はキャラのために中性的なイメージもありましたが、根底では男性的な趣味も持ち、ピアノを披露する繊細さをも持ち合わせる人です。
色んな側面を見せていくうちに他グループや他メンバー担まで虜にしてしまいそうです。
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